
「税務署から電話で昨年の医療費に関し還付があるので振込先を教えて欲しい。…」。ブンブン先生、そりゃサギですよ!
というような、妖しげな電話がかかってきた、すこし怖い話。自転車であちこちをポタリングした話。ひいきの力士や落語家、囲碁の上達、日本政治や教育への怒り、NHKアナウンサーの言葉遣い、そしてときどき先生ご自宅の庭の草木の様子や軽井沢の暮らしなど、ほとんど毎日ブログに書き込まれた文文先生の日記1年分である。
もちろん、建築計画学者として、アカデミックにあるいはアクティヴィスト的に活動するなかでの出来事への想いも、一般人やしろうとにも共感できる同じ語り口で綴っている。
「八十路を迎えるブンブン先生枯れるどころか、ますます多感!」というナイスな腰巻きのフレーズだが、たしかに日記のそこここにさりげなく描かれている、先生の四季折々に対するゆたかでデリケートな感受性は見習いたいものだ。今日と同じ日付のあたりを先生の日記に探して読み返すと、ああ、そんな風に季節や自然を感じなくてはいけないのだな、と反省することしきりである。
建築資料研究社刊、1,050円(税込み)
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