大社建築事始

建築・都市ワークショップ編集・発売。2001年、出雲大社の巨大柱根を出土、地上48mの巨大建築が伝説ではなく真実だったという興奮状態の中行われた、島根県簸川郡大社町の「大社文化プレイス」の連続ワークショップをまとめた本です。実際に発掘にあたられた藤澤彰さん(芝浦工大教授)、松尾充晶さん(島根県埋蔵文化センター主事)はそれぞれ建築史と考古学の立場から古代大社建築を解説し、藤森照信さん(近代建築史)は建築探検宗主の門外不出の極意を明らかにし、伊東豊雄さん・高増佳子さん (建築家)・私、鈴木明は古代に負けない現代セルフビルドの方法論を述べ、参加者をアジっています。
藤澤さんは、3本束ねて地面に掘っ建てた巨大な柱をどうやって社の構造につないだか? という難題に対して、地上40m近くで「土居桁」を組み、その上にプラットフォーム(台)をつくり、その上に校倉の構造で組み立てた、そして3本の棟持柱だけはそれを突き抜けているという説を、まるで推理小説の謎解きのようにスリリングに紹介してくださっています。
ものづくりの、建築の大本にあるモチベーションを奮い立たせてくれるようなワークショップでした。舞台となった出雲大社のお膝元、大社町は奇岩奇景、砂鉄が砂浜を彩り、山にはさまざまな鉱石が埋蔵されたパワー溢れる場所でした。そして大和朝廷が全国を平定する以前に、この地ではすでに対岸の国を望む大建築を構想していたのです。
この本は「大社二十一世紀文庫」の第2巻。「大社のヒトみんなが登場する」という趣旨の文庫です。今回の本はあまりに面白いので、弊社建築・都市ワークショップが発売元となって販売のお手伝いしています。

目次:

  • 1 古代建築のスケール
    • 「古代建築のスケール」…藤澤彰(芝浦工大教授、出雲大社境内遺跡発掘調査指導員)
    • 「地中の遺構が語るもの」…松尾充晶(島根県埋蔵文化財調査センター主事出雲大社境内遺跡調査員)
  • 2 大社の町並みと近代建築探検…藤森照信(東京大学教授)
  • 3 現代建築とセルフビルド
    • 「建築をもっと自由で楽しいものにしよう」…伊東豊雄(建築家)
    • 「住みながらちょっと考える」…高増佳子(米子高専講師)
    • 「じぶんでつくる家」…鈴木明(神戸芸工大教授)

B6判、上製、256頁
発行: 大社文化プレイス
編集: 建築・都市ワークショップ+今藤啓
装幀: 松田行正
印刷: フクイン
発売: 建築・都市ワークショップ

参照ページ: 

大社建築事始

cover of 大社建築事始藤沢彰, 藤森照信, 高増佳子, 松尾充晶, 伊東豊雄, 鈴木明
発行・発売: 大社文化プレイス
年:
ASIN: 4906544835
製本: 単行本
価格: ¥ 1,890 JPY